大原優乃写真集『√25』レビュー|15年目の素顔と解放
デビュー15周年という節目に届けられた大原優乃写真集『√25』。
カメラマンを務めるのは、俳優としても多彩な表現を見せる二階堂ふみ。
可愛らしさと、大人の解放感。そのあいだを丁寧に往復するような一冊です。
作品カード
作品情報
- タイトル:大原優乃写真集『√25』
- 主演者:大原優乃
- ジャンル:アイドル/グラビア(写真集)
- 出版社:小学館
- ページ数:127ページ
- 撮影:二階堂ふみ
- 特徴:デビュー15周年メモリアル/新たな衣装・メイク提案/大胆なポーズ表現に挑戦
この写真集が描く「√25」という時間
タイトルの「√25」は、数学的には「5」を意味しながらも、
どこか“25歳のいま”を抽象的に示しているようにも感じられます。
10代から変わらない柔らかな笑顔。
そこに、ゆっくりと重なってきた経験や覚悟。
本作は、その両方を一冊の中で丁寧に共存させた写真集です。
作品説明にもある通り、二階堂ふみ提案の衣装やヘアメイクが大きなポイント。
これまでの“大原優乃像”を少しだけ更新するような、モード寄りのニュアンスや、思い切ったポーズでの見せ方が印象的です。
ロケーションと光の表現
全体としては、強いドラマ性よりも、自然光をベースにした柔らかな世界観が中心。
日差しを受けた明るいシーンでは、「15周年」の祝祭感がにじみ出るような華やかさがあり、
逆に室内や陰影のある場所では、落ち着いた大人の表情が静かに立ち上がってきます。
- ナチュラルな光の中で、素の表情に近い瞬間を切り取ったカット
- 影を活かし、輪郭やシルエットを際立たせた印象的なシーン
- 少しアンニュイな雰囲気で見せる、余白多めの構図
光の当て方によって、“可愛い”から“一歩先の色気”へとグラデーションする様子が、ページを追うごとに自然と伝わってきます。
二階堂ふみの視点:構図・色・距離感
俳優でもある二階堂ふみが撮るからこそ、「演じている大原優乃」と「素のままの大原優乃」の両方が覗けるような構成になっているのが特徴的です。
- 構図:身体のラインを大胆に使ったカットと、寄りで表情を追うポートレートがバランス良く同居
- 色彩:衣装の色をやや攻めたトーンにしつつ、全体のトーンは上品にまとまるよう調整
- 距離感:あえて近づきすぎず、見る側に“想像する余白”を残すアングルが多め
他者レビューでは、「可愛さ」と「大人の雰囲気」の両方が感じられる一方で、
カットの振れ幅が大きく“まとまりのなさ”を指摘する声も。
そこをどう捉えるかで、この作品への印象が変わりそうです。
編集視点で見ると、あえて統一感よりも“揺れ”を残した構成にも見えます。
節目の年だからこそ、「どれか一つのイメージに閉じない大原優乃」を刻みつけたかったのかもしれません。
読後感:揺らぎごと肯定する一冊
見終えたあとに残るのは、「完璧に整えられたイメージ写真集」というより、
25歳のいまを、揺らぎごと受け止めたポートレート集という感触でした。
思い切ったポーズで攻める場面もあれば、
これまでの王道グラビアらしい柔らかなカットもある。
他者レビューにも「良くも悪くもこれまでにない作品」とあるように、
挑戦と定番が同じ冊子の中で並走しているのが、本作の特徴だと感じます。
ここが推し
- デビュー15周年という節目ならではの「これまで」と「これから」が同居した一冊
- 二階堂ふみによる、従来のイメージに一歩踏み込んだ衣装・ヘアメイク提案
- 可愛らしさと、大人の解放感。その振れ幅をあえて残した構成
- 思い切ったポーズ表現が多く、長年のファンにとっても新しい発見がある
こんな人におすすめ
- 大原優乃の“節目の一冊”をコレクションしたいファン
- 従来のイメージから一歩踏み出した写真集を見てみたい方
- 俳優・写真家、二階堂ふみの視点に興味がある方
- 「可愛い」と「大人のニュアンス」が同時に楽しめるグラビアを求める方
総評
デビュー15年分の時間がぎゅっと凝縮されたような一冊、『√25』。
構成面では“揺れ”も含んだ作品だからこそ、
大原優乃という人の、いまの等身大の変化をそのまま受け取れる写真集だと感じました。
完璧に整った一枚よりも、
少し不規則で、人間らしいまなざしに惹かれる人にこそ開いてほしい作品です。



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